リーガとは？
リーガエスパニョーラとは直訳するとスペインリーグという意味で、毎年行われる国内のリーグ戦（日本でいうＪリーグ）のことを指します。スペイン国内最大のタイトルで各クラブが優勝を目指して１年間凌ぎを削ります。スペインではリーガの他にコパ・デル・レイ（国王杯）といわれるトーナメント戦やそれらのチャンピオン同士が戦うスーペルコパなどの大会があります。
世界最高峰のリーグ
日本でもワールドカップやベッカム効果で知名度が上がってきましたが、リーガエスパニョーラは昔からヨーロッパのクラブサッカーシーン中心的存在でした。当サイトの「ヨーロッパの大会」を見てもらえばわかると思いますが、欧州の大きな大会でスペインのクラブチームは目覚しい活躍をしてきたのです。またヨーロッパのクラブレベルを図るＵＥＦＡランキングというのがあるのですがここ数年は常にスペインが１位を記録してきました。Ｒマドリッド、バルセロナをはじめヨーロッパトップレベルのチームが優勝を争う、まさに世界最高峰のリーグなのです。
スペクタクル
リーガと並び、イタリアのセリエＡ、イングランドのプレミアシップなどが世界最高峰リーグとされていますが、それぞれのサッカーには特徴があります。イタリアでは昔から守備が重視される傾向にあり、最少得点で守って勝つことを目指します。カテナチオと呼ばれる堅い守備は世界随一です。イングランドでは他の国よりフィジカルが重視され、ロングボールを多用した強くて速いサッカーが伝統的です。そしてリーガエスパニョーラの特徴は情熱の国スペインらしく攻撃的であることです。サイドを広く使い、ＤＦラインを高くして積極的に攻撃を仕掛けます。勝利至上主義のイタリアとは逆で、例え勝ってもあまり攻めないサッカーはスペインの観客には好まれません。点の取り合いで観客を魅了するスペクタクルな試合が展開される一方、その分イタリアより守備が甘く、テクニックが重視されるため当たりの強さはイングランドほどではないと言われています。（※あくまで一般的な特徴なのでチームによって一概には言えません。）
クラシコ
またリーガ特徴としてスペインでは地域意識がとても高いことも挙げられます。スペインの人々は「スペイン」という国というよりもそれぞれの住んでいる地域、街を愛しクラブチームは地元に深く密着しています。特にフランコ独裁政権時代に強く弾圧されたカタルーニャ地方やバスク地方はその傾向が強く、国としての独立を望んでいるほどです。そのような背景から自然と国技であるサッカーの試合は街の威信を賭けた戦いとなり、街を挙げて我が街のクラブを応援するのです。スペイン各地に阪神ファンがいると言えばわかりやすいでしょうか。（※逆にスペイン代表が勝てない理由はここにあると言われています。）
世界的名門の対決であり、スペイン最大のライバル関係都市の戦争であるＲマドリッドとバルセロナのスペインダービー（クラシコ）は世界中のサッカーファンが注目しますし、他にも情熱の街セビージャの覇権を争うベティス対セビージャのアンダルシアダービーなど数多くのダービーマッチがリーガをより熱くしています。
カンテラ
フィーゴ、ジダン、ベッカムなど高額の移籍金でスター選手を買いあさった近年のＲマドリッドの影響で、移籍市場で選手を集めてくる印象が強いリーガのクラブですが、スペインのクラブチームはカンテラと呼ばれるユースの育成に優れていることでも有名です。先に挙げた地域意識の強さから地元の選手をしっかり育てようという意識が伝統的にあり、バスク地方出身の選手しか使わない純血主義を長年貫いているＡビルバオのようなクラブもあります。特にマシアと呼ばれるバルセロナの下部組織施設は優秀で近年でもプジョール、シャビ、イニエスタなどワールドクラスの選手を多く排出しています。現在ではメッシ（アルゼンチン）のように世界中から金の卵を集めて次代の中心選手を育てようとしています。
（※下部組織の充実によりスペイン代表のユースチームは世界随一の強さを誇っています。）
